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そして、その日の夜のこと。
僕はとてもおかしな夢を見た。
『ハルマサは、どんなわたしでもいいんだもんね?』
――ここは六課のオフィス。
しかし現実とは違う点がいくつか。
まず、いるのは僕と蒼角ちゃんだけ。
デスクの上はすっきりと片付けられていて、
なぜかその上に僕は横たわっている。
そしてそんな僕を組み敷くようにして、
“急成長”した蒼角ちゃんがそこにいた。
『……そ、蒼角、ちゃん?』
大きな胸が、僕の胸板に押し付けられている。
むっちりとした太ももが、僕の股の間に迫ってくる。
『わたしがおっきくなっても、好きでいてくれるでしょ?』
甘く惑わせるような声色が近づいてきて、僕の唇を塞いだ。
『――っ!?』
ああ、蒼角ちゃんがおかしな夢の話をするからだ。
僕までおかしな夢に引きずり込まれて……
――まさかこの歳になってまで、
朝パンツの中を見て自己嫌悪するなんてこと……ないよね?
<了>

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